- 動画制作の流れ
- ヒアリングシート
動画制作で重要なヒアリングシートとは?記載するべき項目を解説
「動画制作のヒアリングシートは何を書いたら良いの?」
「ヒアリングシートの重要性がイマイチわからない」
このようなお悩みはありませんか?
効果が出る動画を制作するためには、動画制作の「目的」を明確にすることが重要です。
目的が曖昧なまま制作を進めると、完成のイメージと異なるアウトプットが上がってきたり、期待していた効果が出ないといったトラブルにつながります。
また「目的」以外にも、「ターゲット」や「予算・納期」「参考動画」などを明確にすることで、より精度の高い動画制作が可能になります。
ヒアリングシートは発注者側の意図を制作会社に齟齬なく伝えるための有用なツールなのです。
本記事では、ヒアリングシートの書き方に加え、弊社で活用しているヒアリングシートも無料で公開しますので参考にしてください。
動画制作の流れ
ヒアリングシートの書き方を解説する前に、まずは動画制作の流れを確認しておきましょう。
- 相談・ヒアリング
- 見積もり・発注
- 企画・構成
- 撮影・ナレーション収録
- 編集
- 修正・納品
相談・ヒアリング
制作会社のプランナーとMTGを行い、動画制作の要件(制作の目的・予算・納期 など)をすり合わせます。
見積もり・発注
ヒアリングの内容をもとに制作会社が見積書を作成します。
見積書の内容で問題がなければ、契約を締結し発注となります。
企画・構成
ヒアリングですり合わせたゴールイメージを、より具体的にビジュアル化し、企画書や絵コンテ(Vコンテ)に落とし込みます。
企画書とは動画制作の目的やターゲット・動画のコンセプトを言語化したもので、
絵コンテとは登場人物のセリフや動き・各カットの構成をイラストと文章で表現したものです。
撮影・ナレーション収録
編集の素材となる映像や音声を収録します。
スタジオ・ロケ地、機材、キャストなど撮影に必要な準備を手配し、撮影当日のスケジュールにあたる香盤表や台本を作成します。
編集
収録した素材や事前に準備した素材をもとに、構成・絵コンテに従って映像を仕上げていきます。
不要なシーンのカットやカットの間をつなぐエフェクト、テロップ・字幕の挿入を行います。
修正・納品
アウトプットの確認と修正指示を行い、イメージ通りの動画に仕上げていきます。
ヒアリングシートに記載されている項目
ヒアリングシートに記載されている項目はYouTube動画や社内のweb研修用動画などによって異なります。
そのためここでは、下記のおおまかな共通部分と記載されている目的について解説します。
- 動画制作の目的
- ターゲット
- 予算
- 納期
- イメージや参考動画
なお、先ほども触れたようにヒアリングシートは目的達成や考えなどのズレを発生させないために重要です。
動画制作の目的
最も重要な項目は動画制作の目的です。ヒアリングシートには、必ずと言っていいほど記載されています。
目的を決めていないとクライアントと制作会社で認識のズレが生じたり、修正などに大幅な時間を取られる可能性があります。
目的を決めることでその後の企画や編集などがスムーズになり、より成果が出しやすくなるため、まずは目的を決めましょう。
ターゲット
動画制作における目的が決まったら、誰をターゲットに作成するかを検討しましょう。ターゲットを決めることで、今後の発信内容がブレなくなります。
特に動画は、ターゲットに関心をもってもらえないと途中で離脱されてしまう可能性があるため、ターゲットは細かく決めることをおすすめします。
予算
予算をざっくり決めておくことも、円滑に進めるために重要です。動画の種類(広告動画や社内研修用など)やクオリティ(有名人の起用や演出など)によってはクライアントが思っている予算よりも多くの費用が掛かる場合があります。
ヒアリングシートに記載されていない場合もありますが、大体の予算は決めておくのが良いでしょう。
納期
ヒアリングシートへの納期の記載は、動画の長さや種類、品質などによって異なるため重要です。特に、有名人などの起用や急ぎの場合などはスケジュールを組む必要があるため、希望が通らないことも考えられます。
納期遅れなどのトラブルを避けるためにも、おおまかな納期設定を決めておきましょう。
イメージや参考動画
イメージや参考動画は具体的な成果物が伝わりやすくなります。言葉で説明するよりも動画のほうが伝わりやすく、慣れている制作会社は成果物の全体像を把握しやすいです。
クライアントとの認識のズレも少なくなるため円滑に進めることができます。
ヒアリングシートには記載されていない場合もありますが、数本用意しておきましょう。
ヒアリングシートに正確に記載するために準備をしておこう
ヒアリングシートは今後の動画制作で目的を達成することに加え、円滑に進めるために正確に記載することが重要です。
ここでは、ヒアリングシートを埋めるために下記の項目をどの程度準備するかについて解説します。
- 動画の目的を定める
- ターゲットを決める
- 予算、納期を決める
- イメージが近い動画を探しておく
動画の目的を定める
動画の目的は、まず「この動画でどんな成果を得たいか」を決めるのが良いです。
人材採用の動画を例にした場合、採用することだけを目的にするのは危険です。目的が人材採用だけでは「どんな人物を採用したいか」「どんなスキルを求めているか」などが不明確なため、ヒアリングシートに記載予定のターゲットや用意した参考動画がブレる可能性が出てきます。また、誰に対しての動画か伝わらなくなるでしょう。
目的を明確にすることで制作依頼もしやすくなるため、まずは会社の現状やその目的に至った背景を整理し、深堀りしていくことが大切です。
ターゲットを決める
ターゲットは「年齢・性別・悩み」などを詳細に決めるのが良いです。しかし「20代〜40代の男女」のような広すぎたターゲットや「45歳・独身・飲食店経営者」のような狭すぎるターゲットは動画によっては成果が得られない場合があります。
そのため「20歳〜25歳の独身男性」というようなちょうど良いターゲット層を検討することが大切です。
予算、納期を決める
予算や納期はどちらも、おおまかに決めておきましょう。
先ほども触れましたが、予算は動画の種類(広告動画や社内研修用など)やクオリティ(有名人の起用や演出など)で大きく変わってきます。また、依頼項目が企画から全てなのか、撮影や編集だけなのかによっても異なるため、おおまかな予算や、どこまで依頼する予定なのかを決めておくと良いでしょう。
納期も予算と同じくざっくり決めておくのが良いです。
何もない状態から動画作成する場合、スケジュールなどの都合から、一般的に数分の動画でも完成までに1~2ヶ月かかるといわれています。また、修正や確認などで時間がかかることから、具体的に3月1日などと決めず、3月上旬といったような決め方がおすすめです。
イメージが近い動画を探しておく
イメージが近い動画は、YouTubeの配信動画や企業ホームページなどから探すのが良いでしょう。先ほど触れたように、言葉よりも参考動画のほうが伝わりやすく、動画制作会社への方向性の共有などもしやすくなります。
注意点として、リンク切れを防ぐために参考動画を保存しておくことや、予算に合わなそうな極端なクオリティの動画は避けて、近いものにすることをおすすめします。
ヒアリングシート以外に用意しておくと動画制作がスムーズになるもの
ヒアリングシートを用意するだけでは今後の動画制作をスムーズに行うためには少し足りません。
クライアントと動画制作会社の認識のズレなどトラブルが起こらないようにするためにも下記の2点を用意しておくことをおすすめします。
- 仕様書
- 企画書
ここでは、仕様書・企画書がなぜ必要なのか、用意することでどれくらいスムーズに進められるかについて解説します。
仕様書
仕様書の役割は以下の2点です。
- 目的達成のためのイメージを視覚化できる
- クライアントとの認識ズレを回避できる
1点目は先ほど書いたとおり、動画制作における目的は最も重要です。そのため、目的達成や動画の方向性などが詳細に書かれた仕様書を作成することをおすすめします。
2点目は、クライアントと動画制作会社の認識のズレや制作時の抜け漏れを防ぐために必要です。仕様書があることで、修正を少なくできるなど無駄な工数を減らせます。
また、納品物と異なる点を指摘・責任の追及をするためにも必要な書類といえます。
企画書
企画書の役割は、パッと見ただけで動画制作のコンセプトやジャンルなどが分かるため、動画制作会社がどのようにプロジェクトを進めていくか計画が立てやすくなります。
そのため、動画の編集や発信のズレが少なくなりスムーズに進めることができます。
企画書はヒアリングシートで書いた項目をより深掘りして分かりやすく書きましょう。
動画制作におけるヒアリングシートの役割を理解して、準備しよう
今回は、動画制作におけるヒアリングシートの記載項目や適切な準備方法、ヒアリングシート以外に用意しておくと良い書類を解説しました。
ヒアリングシートをまとめると
- 動画制作会社に要望を伝えるための資料
- 動画制作会社と認識のズレなどを無くすために重要
- 仕様書や企画書は目的などをより詳細に伝えるためにあった方が良い
動画制作における最も重要な項目は目的です。ヒアリングシートを使って目的を深堀りし、成果の出せる動画を作りましょう。同時に、仕様書や企画書を作成することで、プロジェクトがスムーズに進むことや、不要なトラブルを避けられるためおすすめです。
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