「初めてCM制作を依頼するけれど、何から手をつければいいかわからない」「見積もりが高額にならないか、スケジュール通りに進むか不安だ」——そんな悩みを抱えていませんか?
実は、CM制作における「予算オーバー」や「納期の遅れ」、そして「思っていたイメージと違う」といったトラブルのほとんどは、事前の「流れの把握」と「準備」で防ぐことができます。
本記事では、500社・4,000件以上の制作実績を持つ株式会社CACTASが、ヒアリングから完成までの全工程を8つのステップで分かりやすく解説。リアルな費用相場から、見積もりの精度を上げる「仕様書」の作り方まで、失敗しないCM制作のすべてがこの記事で確認できます。
CM制作の全体的な流れ
CM制作の主なステップは以下の8段階です。プロジェクトの規模や内容によって前後しますが、この順番を理解しておくだけで、担当者とのコミュニケーションがかなり変わります。
| ステップ | 内容 | 目安期間 |
|---|---|---|
| ① 相談・ヒアリング | 目的・ターゲット・予算・納期を共有 | 約1週間 |
| ② 見積もり・発注 | 見積書の確認、契約締結 | 約1週間 |
| ③ 企画・構成 | 企画書・絵コンテの作成 | 2〜3週間 |
| ④ キャスティング | 出演者・ナレーターの選定 | 1〜2週間 |
| ⑤ 撮影・ナレーション収録 | 本番撮影 | 1日〜1週間 |
| ⑥ 編集 | 仮編集・本編集・MA | 数週間〜1ヶ月以上 |
| ⑦ 修正・納品 | 確認・修正・最終納品 | 数日〜1週間 |
| ⑧ 考査・放送枠の決定 | 放送基準の審査・放送枠の手配 | 2週間〜数ヶ月 |
ここからは各ステップの内容を詳しく説明します。
各ステップの詳細
① 相談・ヒアリング
最初のステップでは、CM制作の目的・ターゲット層・予算・希望納期などを制作会社と共有します。期間の目安は約1週間です。
このとき、できれば「仕様書」を用意しておくと話が早く進みます。仕様書とは、作りたいCMの条件をまとめた文書のことで、コミュニケーションの土台になります。後述する仕様書の作り方も参考にしてみてください。
② 見積もり・発注
ヒアリング内容をもとに、制作会社が見積書を作成します。締結までの目安は約1週間です。
複数社から見積もりを取る場合、項目をそろえて依頼するのがポイントです。企画費・撮影費・編集費・ナレーション費・タレント費など、細かく内訳を指定しておくと比較しやすくなります。金額だけでなく、修正回数の上限・二次利用の条件・素材の権利帰属も確認しておきましょう。
③ 企画・構成
ヒアリング内容をもとに、制作の方向性を企画します。期間の目安は2〜3週間です。
「企画書」では、CMの背景・目的・課題・解決策を整理します。企画書の内容に映像イメージをつけたものが「絵コンテ」で、演出方法・効果音・セリフまで具体化します。ここでイメージのすり合わせを十分に行うことが、後の手戻りを防ぐ鍵になります。
絵コンテ・構成表の作り方については、こちらの記事も合わせてご参照ください。
④ キャスティング
企画内容に合った出演者・ナレーターを選定します。目安は1〜2週間です。
タレントを起用する場合はスケジュール調整に時間がかかるため、早めに動き始めることが重要です。費用に見合う効果が得られるかも含め、検討しておくとよいでしょう。
⑤ 撮影・ナレーション収録
絵コンテをもとに撮影を行います。撮影自体は1日〜1週間以内で完了することがほとんどです。
基本的に撮り直しやリスケジュールは難しいため、撮影当日は担当者が現場に同行することをおすすめします。演出やイメージの確認、現場での判断が必要な場面が出てくることがあるためです。
⑥ 編集
撮影した素材を組み合わせ、構成・絵コンテに沿って映像を仕上げていきます。
まず全体の流れを確認する「仮編集」を行い、クライアント確認を経て「本編集」へ進みます。本編集ではカラーグレーディング・テロップ・CG合成・MA(音響調整)を実施します。CMの場合、高度なアニメーションやVFXを伴うことが多く、数週間〜1ヶ月以上を想定しておくのが現実的です。
⑦ 修正・納品
仮編集の確認後、修正を重ねて本編集に移ります。初稿から最終稿まで数日〜1週間程度が目安です。
BGM・ナレーション・効果音の最終調整もこのタイミングで行います。修正回数が多くなると費用と期間の両方が増えるため、企画・絵コンテの段階でイメージを固めておくことが重要です。
⑧ 考査・放送枠の決定
CMが完成したら、放送できるかの審査(考査)が行われます。TVCMの場合は各テレビ局が審査を担当し、表現・取り扱うサービス・権利関係などが基準を満たしているかを確認します。
考査には2週間〜数ヶ月かかるケースがあるため、放送開始希望日から逆算して余裕を持ったスケジュールを組んでおくことが大切です。
CM制作の費用相場
CM制作にかかる費用は、制作費と放映費(出稿費)の2つで構成されます。
制作費の内訳と相場
CM制作にかかる費用の相場は3パターンで、電車のトレインチャンネルが10万〜30万円、テレビCMが100万〜500万円、ハイクオリティは500万円以上が目安とされています。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| 企画費 | 10〜30万円 |
| 撮影費 | 20〜80万円 |
| 編集費 | 15〜40万円 |
| ナレーション・MA | 5〜20万円 |
| 合計目安 | 100万〜500万円程度 |
タレントの出演料・ロケハン費・素材ライセンスなどは別途発生します。テレビCMの制作にかかる費用は総額100万円〜300万円程度が目安ですが、出演者の規模・演出の複雑さによって大きく変動するため、あくまで参考値として捉えてください。
放映費(出稿費)の相場
TVCM
TVCMの放映費は放送局・時間帯・放送エリアによって変わります。
| エリア | 放映費の目安 |
|---|---|
| 関東エリア(地上波) | 30〜100万円 |
| 関西エリア(地上波) | 4〜25万円 |
| 地方テレビ局 | 15秒1本あたり5〜25万円程度 |
TVCMには番組単位で契約する「タイムCM」と、時間帯・番組お任せの「スポットCM」があります。タイムCMは6ヶ月契約が基本のため短期出稿はできませんが、スポットCMなら予算に応じた出稿が可能です。
WebCM
WebCMは配信媒体・広告形態によって幅広く変動します。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| インストリーム広告 | 動画再生前後に表示。スキップ後の課金なし |
| インフィード広告 | SNSのタイムラインに表示 |
| インバナー広告 | メディアのバナー枠に掲載 |
| インリード広告 | コンテンツ内に掲載 |
| オーバーレイ広告 | コンテンツ上に大きく表示 |
たとえばYouTubeのインストリーム広告は、30秒以上視聴された場合のみ1回20〜30円程度の課金となるため、リーチあたりのコストを抑えやすい特徴があります。
交通広告
交通広告は、タクシーや電車内の液晶ディスプレイに表示されるCMです。
| 媒体 | 放映費の目安 |
|---|---|
| 首都圏タクシー | 200〜1,000万円(1回あたり3.6〜5.5円) |
| 地方タクシー | 25〜80万円(1回あたり5円) |
| 電車内モニター | 10〜100万円 |
首都圏は台数が多くインプレッション数が増えますが、放映費は高額になります。時間帯・曜日・季節によっても単価が変わるため、出稿前に詳細を確認しておきましょう。
見積もりを依頼する前に「仕様書」を準備する
CM制作の見積もりを複数社に依頼する場合、あらかじめ仕様書を用意しておくことで、比較がしやすくなり、意図の伝達ミスも減らせます。
仕様書に含めるべき主な項目は以下のとおりです。
| 項目 | 記載すべき内容 |
|---|---|
| 目的 | 何のためのCMか(認知拡大・購買促進・採用など) |
| ターゲット | 年齢・性別・職種・課題感など |
| 配信媒体 | TVCM・YouTube・SNS・交通広告など |
| 動画フォーマット | 尺(15秒・30秒など)・縦型か横型か |
| 予算 | 制作費・放映費それぞれの上限 |
| 納期 | 放送開始日から逆算したスケジュール |
| イメージ参考 | 雰囲気に近い既存動画のURL |
仕様書があると、制作会社との初回打ち合わせの密度が上がります。「なんとなくイメージを伝える」状態から脱することで、企画の方向性が早い段階で固まり、修正回数の削減にもつながります。
失敗しないためのポイント3つ
① 配信媒体を先に決める
縦型(9:16)か横型(16:9)か、尺はどれくらいかは、撮影後に変更するのが困難です。TikTokやInstagramリールを主戦場にする場合は最初から縦型でコンテを切る必要があります。媒体が決まらないまま制作を進めると、後から大幅な修正が必要になることがあります。
② 撮影当日は必ず同行する
CM制作には多くのスタッフが関わり、リスケジュールや撮り直しは基本的にできません。担当者が現場に同行することで、演出の確認や現場判断ができ、「思っていたのと違う」という事態を防げます。
③ 考査のスケジュールを先に押さえる
特にTVCMの場合、考査に予想以上の時間がかかることがあります。「放送開始日」が決まっている場合は、そこから逆算して制作スタートの時期を決めることが重要です。年末年始・大型連休をまたぐ場合はさらに余裕を持ったスケジュールが必要です。
まとめ|全体像の把握がCM制作成功の第一歩
CM制作を依頼する際の流れをまとめると、以下の全8ステップとなります。
- 相談・ヒアリング(約1週間)
- 見積もり・発注(約1週間)
- 企画・構成(2〜3週間)
- キャスティング(1〜2週間)
- 撮影・ナレーション収録(1日〜1週間)
- 編集(数週間〜1ヶ月以上)
- 修正・納品(数日〜1週間)
- 考査・放送枠の決定(2週間〜数ヶ月)
予算を組む際は「制作費」と「放映費」の両方を見積もっておくことが重要です。また、あらかじめ仕様書を用意しておくことで、制作会社とのイメージの食い違いを防ぎ、スムーズな進行が可能になります。
「初めてのCM制作で、何から手を付ければいいか不安」 「自社の予算でどこまでのクオリティが出せるか知りたい」 とお悩みの方は、ぜひ一度株式会社CACTASへご相談ください。ヒアリングから企画・制作、そして効果測定まで、プロのチームがお客様に伴走し、理想のCMづくりをサポートいたします。
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よくある質問(FAQ)
Q. CM制作の依頼から完成まで、どのくらいかかりますか?
A. おおよそ3ヶ月〜半年程度が目安です。内容の複雑さ・キャスティングの有無・考査の期間によって変わります。放送開始日が決まっている場合は、遅くとも3〜4ヶ月前には制作会社への相談を始めることをおすすめします。
Q. WebCMとTVCMはどちらから始めるのがいいですか?
A. 予算と目的によって異なります。幅広い認知を取りにいく場合はTVCM、特定のターゲット層への精度の高いアプローチや効果測定を優先する場合はWebCMが向いています。WebCMで効果を確認してからTVCMへ拡張するアプローチを取る企業も増えています。
Q. 見積もりは何社に依頼すればいいですか?
A. 2〜3社が一般的です。見積もり依頼時は仕様書を用意し、同じ条件で比較できるようにしておくと判断しやすくなります。金額だけでなく、提案内容・担当者の理解度・修正対応の条件も比較の軸に含めることをおすすめします。
Q. 制作費を抑えるために自社でできることはありますか?
A. 仕様書の事前作成・参考動画の準備・素材(商品写真・ロゴ・既存映像)の提供などが有効です。また、社員を出演者として起用することでタレント費用を削減できる場合もあります。ただし社員出演の場合、リハーサルや撮影調整のコストが別途かかることも念頭においておきましょう。
Q. 広告代理店を通さずに制作会社へ直接依頼できますか?
A. 可能です。仕様書を準備した上で、希望する配信媒体に対応しているかを事前に確認してから依頼すると、スムーズに進められます。代理店を通す場合は手数料が上乗せされることが多いため、予算感に応じて判断してください。
※本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。最新情報は各社の公式サイトをご確認ください。