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動画制作の契約書の記載内容と締結時の注意点を解説【テンプレートあり】

  • 動画制作の流れ

動画制作の契約書の記載内容と締結時の注意点を解説【テンプレートあり】

契約書の作成・締結は、プロジェクトをスムーズに進め、予期せぬトラブルを防ぐための重要なステップです。動画制作を依頼する際は契約書の重要性を理解し、その内容を把握することが重要になります。

しかし、「専門用語が多くて内容が理解できない」「記容が複雑で契約書の作成に自信がない」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では1,000件を超えるコンペティションに参加経験がある動画制作会社、ムーバルが契約書の記載内容と締結時の注意点を詳しく解説します。

ほかにも動画制作の契約でよくあるトラブルも紹介しているので、この記事を参考に動画制作の契約書の作成・締結に挑戦してみましょう。

また、この記事では簡単かつ正確に契約内容を定められるよう動画制作会社が監修した契約書のテンプレートも紹介しています。契約書を作成したことがない方や現状使用している契約書の内容を改善したい方は、ぜひ活用してみてください。

動画制作の契約でよくあるトラブル

動画制作の契約を締結する際には、以下のようなトラブルがよく発生します。それぞれの問題について詳しく見ていきましょう。

著作物の権利に関する問題

著作物の権利に関する問題は頻繁に生じるトラブルのひとつです。

具体的には、動画の著作権が制作会社とクライアント間で未定のままプロジェクトが進行するケースがあります。また、制作された動画をもとにした二次的著作物の制作権限や、動画内に出演する人物の肖像権使用についての認識の不一致などの問題が起きることもあります。

これらの問題を防ぐためには、契約書に著作権の明確な帰属先を記載し、二次的著作物に関する条項を設けることが重要です。出演者の肖像権についても、契約書に使用許可の範囲と条件を定めることで、後々のトラブルを回避しやすくなります。

また万が一トラブルが発生した場合は、弁護士から法的な助言を得ながら迅速に対応することが求められます。

機密保持に関する問題

動画制作の過程のなかで外部のサブコントラクターやフリーランサーへの再委託が行われる際、業務に関連する機密情報が意図せず漏洩することがあります。

このような情報漏洩は企業の戦略や新製品に関するデータ、または著名人の未公開映像など、デリケートな内容が外部に流出するリスクを伴います。

対策として、契約書に機密保持条項を設け、すべての関与者はこれを遵守することが義務付けられていることを明記する必要があります。また、再委託が行われる場合には第三者も同様の機密保持契約を結ぶことを要求し、違反した場合の罰則も契約に含めることが効果的です。

さらに、機密情報の取り扱いについての定期的な監査や教育を実施し、安全管理の徹底を図ることが重要です。

修正や納品後の対応に関する問題

動画制作では、修正回数や納品後の対応に対する誤解・認識の不一致などのトラブルに繋がることもあります。

例えば、クライアントが無制限の修正を期待している一方で、制作会社が契約内で定められた修正回数を超える作業に追加料金を要求するケースがあります。また、納品後にさらなる修正や更新が必要となった場合、その対応範囲と費用がトラブルとなるケースもあるでしょう。

これらの問題を防ぐためには、契約書に修正の回数、範囲、そして納品後の対応について明確に定めることが重要です。修正に関する具体的な条件にあらかじめ合意し文書化しておくことで双方の誤解を避けやすくなります。

納品後の修正に関しては追加料金が発生する条件を明確にし、どのような要求が追加費用を伴うのかを明記することが望ましいといえるでしょう。

動画制作の契約書の記載内容と確認するべき点

動画制作の契約書には、納期・納品形式や委託料、修正回数など、プロジェクトを正確に管理するための重要な条項が含まれています。ここでは、動画制作の契約書に記載されている主な内容とそれぞれの項目を確認する際のポイントを解説します。

納期・納品形式

動画制作の契約書では、納期と納品形式は非常に重要な要素のひとつです。例えば一般的には契約書に以下のように記載します。

  1. 乙は、別に書面(電子メールを含む)により合意する場合を除き、令和〇年〇月〇日までに、甲の提示する仕様書(電子メールを含む)に基づき、本件業務により完成させた動画の複製物(以下単に「成果物」という。)を甲の指定する場所へ納品する。

この条項があることで納品の期限と方法が明確に定められ、遵守しない場合の責任も規定されます。確認するべき点としては、具体的な納期日や納品形式(デジタルファイル形式や物理メディア形式など)、納品場所および仕様書に基づく納品内容の明確化が挙げられます。

また、納期の延期に関する規定や納品後の検収手続きの詳細も確認することが重要です。

委託料

動画制作契約における委託料の条項は、プロジェクトの財務的な側面を明確にするために重要です。一般的には、以下のようなかたちでしばしば記述されます。

  1. 本契約に基づく乙の委託料は、〇〇円(消費税込み)とする。
  2. 乙は、前条の検収完了後、甲に請求書を発行する。甲は、請求書に記載のある支払期日又は請求書発行日の属する月の翌月末日のいずれか遅い日までに、乙の指定する銀行口座へ振り込みの方法にて支払う」

ここで確認すべき点は、委託料の総額・支払い条件(支払期日や方法)・消費税の取り扱い・支払いのタイミングです。また、プロジェクトの進行に応じた分割払いの条件が設定されている場合、それぞれの支払いスケジュールと条件を確認することも重要です。

さらに、支払いの遅延に対するペナルティや追加作業に対する料金の扱いについても、契約書で定められていることを確認しましょう。

修正回数

動画制作契約における修正回数の取り決めは、プロジェクトのスムーズな進行と予算管理に不可欠です。一般的な記載例としては以下のように契約書に記述します。

  1. 甲の修正依頼は仮納品後、甲乙協議の上定めた期間内とする。乙は、甲の指示する仕様書(電子メールを含む。)に定める制作の範囲内において修正を行う。
  2. 原則、修正は1回までとする。但し、1回目の修正において本仕様からの逸脱が是正されない場合はその限りではない。
  3. 検収、修正を経て、納品した後の修正に関しては別途料金が発生するものとし、乙は別途見積りを行う。

ここで確認すべき点は以下が挙げられます。

  • 修正が許可される具体的な回数とその条件
  • 修正の範囲や内容についての明確な定義
  • 修正にかかる追加料金や条件についての詳細

契約書には、後々のトラブルを防ぐためにこれらの点が明確に記載されていることが重要です。また、期間内に許可される修正回数を超えた場合の追加費用の明示も大切です。

知的財産権

動画制作の契約における知的財産権の取り扱いは、契約書において非常に重要な部分を占めます。以下は、知的財産権に関する典型的な記載例です。

  1. 乙が従前より保有する知的財産権を成果物に適用した場合には、当該知的財産権について、乙は甲に対し、成果物の使用に必要な範囲で、無償で使用する権利及び再使用許諾する権利を付与するものとする。
  2. 成果物に関する著作権の帰属については、次のとおりとする。甲又は乙が従前より有していた著作物の著作権は、それぞれ甲又は乙に帰属する。ただし、乙は甲に対し、成果物の使用に必要な範囲で、著作権法に基づく利用及び第三者に利用させることを無償で許諾する。
  3. 乙は、前項に基づき甲に著作権が移転され、又は甲に無償で著作権法に基づく利用等が許諾された成果物に関し、著作者人格権を行使しないことにあらかじめ同意する。
  4. 乙が甲に提供する情報又は成果物に関し、第三者の知的財産権又は著作権を侵害するとして当該第三者との間で紛争が生じた場合には、乙はその責任と費用負担においてこれを処理解決する。ただし、当該権利侵害が甲の責めに帰すべき事由に基づき、乙の責めに帰すべき事由に基づかない場合には、乙は紛争解決の責めを免れる。
  5. 本件業務に伴い新たに発生した著作物の著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む。以下同じ。)及びその他の知的財産権は、乙から甲への成果物の納品をもって乙から甲に移転する。

ここでは、すべての知的財産権がどのように扱われるのか、特定の権利がどの当事者に帰属するのかを確認しましょう。また、第三者の権利侵害が発生した場合の責任の所在と処理方法についても明確に規定されていることが重要です。

二次的著作物の制作

動画制作の契約において二次的著作物の制作に関する条項では、元の成果物を新たな形に変更する際の権利と義務を定めます。具体的な記載例としては、以下のように記述されることが一般的です。

  1. 甲が成果物の短縮版、改訂版ないし翻訳版等を希望する場合は、乙にその制作を委託する。乙は、甲が乙に対して第4条の委託料を支払い済みであることを加味した適正な制作費でこれを受託する。ただし、乙が短縮版、改訂版あるいは翻訳版等の制作を受諾できない旨通知した場合は、甲はこれを第三者に委託できる。この場合、乙は、著作権の処理その他当該第三者の制作に必要な協力を行う。

確認するべき点は、二次的著作物の制作の承諾・条件、および委託の範囲です。また、元の成果物の使用権がどのように扱われるか、追加料金が発生する場合の費用計算方法および第三者への委託が可能な条件を明確にすることが重要です。

原版の保管

動画制作契約において原版の保管に関する条項では、未編集の映像素材やそのほかの原材料の管理・処分に関する取り決めを明確にします。具体的な記載例は以下のとおりです。

  1. 乙は、成果物の原版(未編集の映像素材を含む。以下同じ。)を、検収完了後3年間保管する。乙は、保管期間経過後に原版を破棄する場合は、甲と協議する。

確認すべき点は、以下のとおりです。

  • 保管の条件:原版がどのように、どこで、どのような環境下で保管されるのか、といった条件
  • 保管期間終了後の原版破棄の手続き:甲との協議方法や甲の決定権の範囲
  • データのセキュリティ:デジタルデータの場合のセキュリティ対策やデータの機密性保持に関する規定

これらの点を契約書に具体的に記載し双方の合意のもと管理されることで、将来的な不明瞭な点を解消し原版の適切な保管と保護を確保できます。

再委託の可否

この条項は乙が勝手に業務を第三者に委ねることを制限し、甲の知るところなく品質が不確定な成果物が提供されるリスクを防ぎます。具体的な記載例は以下のとおりです。

  1. 乙は、甲による事前の承諾を得た場合を除き、本件業務を第三者に再委託することができない

確認すべき点は以下の3つです。

  • 承諾の必要性:再委託が必要となる状況において、甲がプロジェクトの品質と進行を管理できるようにする甲の事前承諾を必須とすること
  • 承諾の形式:甲の承諾がどのような形式(書面や電子メールなど)でなされるべきか
  • 責任の所在:第三者に業務が委ねられた場合の法的責任や契約違反が発生した際の責任所在を明記し乙が全責任を負う旨

これらの点を明確にすることで、再委託によるリスクを管理し、プロジェクトの品質と安全性を確保するための枠組みを構築できるでしょう。

秘密情報

動画制作契約において秘密情報の取り扱いは、プロジェクトの機密性を保持するために極めて重要です。契約書には通常、以下のような条項が含まれます。

  1. 甲及び乙は、本契約の履行に伴う情報の取扱いについては、甲乙間における秘密保持契約書に従うことを確認する。

このときに確認すべき点は以下のとおりです。

  • 秘密保持契約書の具体的な内容:どの情報が秘密情報に該当するか、秘密保持の期間、および違反時の対応
  • 情報の取り扱い:双方が取り扱う情報の種類、それに伴うセキュリティ対策や情報の共有範囲
  • 契約違反の場合の処罰:秘密保持契約を破った場合の罰則や法的責任

これらの点を契約書に明記することにより、プロジェクト関連の重要な情報が適切に管理され、無断での情報流出によるリスクを最小限に抑えられるといえます。

損害賠償

動画制作契約における損害賠償条項では、契約違反や義務不履行に起因する損害に対する責任を定めます。一般的な記載例は以下のとおりです。

  1. 甲および乙は、本契約に関して相手方の責めに帰すべき事由により損害を被った場合には、相手方に対しその賠償を請求することができる。

確認すべき点は以下の2つです。

  • 賠償の条件:損害賠償請求の具体的な条件やプロセスを定め、どのような状況下で賠償責任が生じるのか
  • 賠償責任の上限:両当事者が予見可能なリスクを管理できるようにするために上限額が記載されているか

これらの規定により、契約関連のリスクが明確になり、両者が安心してプロジェクトに取り組むことができるでしょう。

動画制作契約書のテンプレート

最後に動画制作契約書のテンプレートを2つ紹介します。

「マネーフォワード クラウド契約」は、法務関連のテンプレートを提供するサイトで、契約書や誓約書などのテンプレートが無料でダウンロードできます。

「KIYAC」は、弁護士監修の法律文書生成ツールです。複数の質問に回答することで、プライバシーポリシー・利用規約・秘密保持契約書などの法律文書を作成できます。

これらのテンプレートを使用すれば、専門的な法律の知識がなくても時間とコストを削減しつつ効率的に契約書を作成できます。テンプレートを活用し、プロジェクトの効率化とリスク管理を実現しましょう。

まとめ

この記事では、動画制作の契約書の記載内容と締結時の注意点を解説しました。

契約書を作成する際はトラブルを未然に防ぐために、納期や委託料の支払条件、知的財産権の取り扱いなどを明確に定めましょう。また、契約書作成の手間を省くなら記事で紹介したテンプレートを活用するのがおすすめです。

契約書のほかにも動画制作の企画書や仕様書の作成に不安がある方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください。

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