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PR動画とは?制作のメリットや作り方、依頼する際の費用を解説!実際の活用事例も公開
「TVやSNSでよく見かけるPR動画って何?」
「PR動画を制作したいけれど、作り方や費用の相場がわからない」
このようなお悩みはありませんか?
PR動画とは、商品やサービスの紹介、ブランディング、地域活性化といった目的のために企業や自治体が制作する動画のことです。テキストに比べて手短に多くの情報を届けられるほか、従来のPR手法よりも大幅にコストを削減できます。
この記事では、PR動画を作るメリットやその作り方、費用相場などを幅広く解説します。
目的やターゲットに合ったPR動画を制作するには、広告代理店や制作会社など外注先との間に認識の相違をなくすことが重要です。円滑なコミュニケーションをとるためにも、仕様書や企画書の作成が欠かせません。
今回は数多くのPR動画を制作しているムーバルが、外注に制作を依頼する際のコツをはじめ、仕様書や企画書の作成方法、契約書の記載内容についても詳しくご紹介します。
実際の活用事例もいくつか紹介していますので、ぜひPR動画制作の参考にしてみてください。
PR動画とは
PR動画とは、商品やサービスの認知度向上や企業のブランディングなどを目的として制作される動画のことです。テキストよりも視覚や聴覚へ直接アプローチでき、より深く魅力を伝えられます。
PRとは「パブリック・リレーションズ(Public Relations)」の略語で、直訳すると「公衆との関係」となり、ステークホルダーとの長期的な関係構築を意味します。
PR動画は商品やサービスの紹介だけでなく、採用活動やハウツーマニュアル、ビフォーアフター、地域や観光地の紹介など、使用目的が多岐にわたる点も大きな特長です。
例えば、採用やIR活動での利用例として、上記の動画が挙げられます。
引用:株式会社リクルート 「【リクルート新卒採用】 会社説明動画『20分で解説 まるわかり!リクルート』」
PR動画の3つの効果・メリット
企業のブランディングや採用活動、地域活性化にPR動画を活用することで多くの効果を得られます。主なメリットは以下の3つです。
- ステークホルダーに対して効率的に訴求できる
- 従来のPR手法よりもコストを抑えられる
- 二次波及に期待できる
1つずつ解説していきます。
ステークホルダーに対して効率的に訴求できる
PR動画の1つ目のメリットは、テキストや画像などのコミュニケーション手段に比べて情報伝達率が高く、記憶に残りやすいことです。
企業の理念やビジョンなど、言葉では表現しにくい抽象的な内容もしっかり伝えられるため、ステークホルダーに対して効率的に訴求できます。
例えば、採用活動においてパンフレットだけでは視覚的な情報のみになりますが、PR動画であれば実際の職場を映したり、社員にインタビューをしたりとよりリアリティのある表現が可能です。
ほかにも、商品やサービスの使用感、実際に働いたときのイメージがしやすいところもPR動画ならではのメリットになります。
従来のPR手法よりもコストを抑えられる
2つ目のメリットは、従来のPR手法よりもコストを抑えられる点です。
以前は主流だったTVや新聞、マスメディア、イベントなどオフラインの手法は、撮影機器や編集設備だけで高額な費用が必要でした。
現在はデジタル技術の進化をはじめ、PR動画を配信するプラットホームも無料で利用でき、コストを抑えた制作が可能です。
また、YouTubeやTikTokなどのメディアが浸透したことで、以前よりもターゲットに対してピンポイントに訴求できるようになりました。
1分程度のPR動画でも多くの情報を入れられるため、アピールしたいことを効率よくターゲットに届けられます。
二次波及に期待できる
3つ目のメリットは、二次波及に期待できる点です。
PR動画はYouTubeやInstagramといったSNSとの相性がよく、コメントや拡散による波及効果が期待できます。
とくに、面白いものやトレンド性の高いものはバズるコンテンツとして多くの人の目に留まるため、ブランディング効果としても有効です。
新商品やサービスの提供に合わせてSNSを活用すればより多くのターゲットに情報が届き、購買意欲や認知度の向上にもつながります。
PR動画の作り方
制作の流れ
PR動画の制作は内容によって流れが異なりますが、発注から完成まで大体1.5ヶ月から3ヶ月程度の期間を要します。おおまかな流れは以下の通りです。
- 相談/ヒアリング
- 見積り・発注
- 企画・構成
- キャスティング
- 撮影・ナレーション収録
- 編集
- 修正・納品
- アップロード・出稿
1つずつ解説していきます。
相談/ヒアリング
まずはPR動画制作の目的やターゲット、予算、納期、完成物のイメージを広告代理店や制作会社に共有します。おおよそ1週間ほどの期間が必要です。
ヒアリングした内容をもとに、広告代理店や制作会社が企画をおこないます。
ここで重要なのは、しっかりとコミュニケーションを取ることです。内容が不明瞭な状態で制作を始めてしまうと、訴求がブレてイメージ通りのPR動画になりません。
余裕がある場合、仕様書を作成しておくのがおすすめです。仕様書とは、動画制作の目的やターゲットなどを細かく記載した文書のこと。仕様書を活用することで、コミュニケーションエラーを未然に防ぐことができます。
仕様書の作成に関しては、こちらで詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
見積り・発注
次に、ヒアリングした内容をもとに制作会社が見積書を作成します。
見積書の内容で問題がなければ、契約を締結して発注です。おおよそ1週間ほどの期間を要します。
見積書を確認するときは、金額だけでなく内訳や提案内容も把握しておきましょう。見積書の内容に不明瞭な項目が多い場合、発注後トラブルになりかねません。
複数の制作会社に見積もりを依頼する場合は、費用の項目を事前に指定しておくと金額やサービス内容を比較しやすくなります。
締結時の注意点に関しては、こちらで詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
企画・構成
ヒアリングした内容をもとに、広告代理店や制作会社がクリエイティブの方向性を企画します。
企画とは、制作背景や目的などを明確化し、その課題をどう解決するか言語化することです。おおよそ1〜2週間ほどの期間を要します。
企画で決めた内容は、企画書や絵コンテ(Vコンテ)に落とし込んでいきます。
企画書は、動画制作において土台となるものです。外注した制作会社や企業にも共有され、企画書の内容に沿って制作がおこなわれます。
そこに絵をつけたものが絵コンテです。細かいカットやセリフなどが記載されており、PR動画制作の設計図になります。
企画書の作り方に関しては、こちらで詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
キャスティング
撮影内容が決まったら、ターゲットや目的に合わせてキャスティングをおこないます。期間はおおよそ1〜2週間ほどです。
採用活動やインタビュー形式のPR動画では、社員やユーザーをキャスティングに使用することもあります。実際に働いている人や利用者の声を聞けるため、動画の内容にリアリティを出せる点がメリットです。
タレントを起用する場合は、スケジュールや予算の都合を考慮する必要があります。また、必ずしも希望のタレントが起用できるわけではないので、ある程度スケジュールに余裕をもってキャスティングをおこないましょう。
撮影・ナレーション収録
キャスティングが決まったら撮影に移ります。1つのロケーションに半日から1日を要しますが、凝った動画を制作する場合は1週間程度必要です。
当日はタレントやカメラマンのほか、照明・音声・技術スタッフなど多くのスタッフが関わります。基本的にリスケジュールや撮り直しはできないため、当日は必ず同行して撮影に立ち会いましょう。
アニメーション動画の場合は、ここでセリフやナレーション収録をおこないます。複数のパターンを収録しておくと、編集時に動画の雰囲気に合わせて選択できて便利です。
編集
収録した素材をもとに、構成・絵コンテに従って映像を仕上げていきます。
主に、不要なシーンのカットやカット間をつなぐエフェクト、テロップ・字幕の挿入です。動画のクオリティを左右する大事な工程なので、丁寧な作業が欠かせません。音楽を挿入する場合は、著作権に十分注意しましょう。
編集にかかる期間は映像のクオリティによって異なりますが、PR動画制作の場合は高度なアニメーションを伴うケースが多く、一般的な動画制作よりも長い期間が必要になります。
おおよそ2〜3週間以上を目安としておきましょう。
修正・納品
編集後は確認と修正をおこない、動画を仕上げていきます 。修正の量にもよりますが、初稿から最終稿まで数日から1週間程度の修正期間が必要です。
ここでの作業をもって制作は完了となるため、動画全体の流れやテロップのタイミングなど気になる点は遠慮せずに伝えましょう。
イメージ通りの動画に仕上げるには、不安をしっかり取り除くことが大切です。
企画書の内容通りか、目的や訴求とのズレはないかを念入りに確認し、納得のいくPR動画に仕上げましょう。
YouTubeに動画をアップする場合は、アイキャッチになるサムネイルも作成します。動画の顔にもなるので、視聴を促すものになっているかチェックしておきましょう。
アップロード・出稿
修正がすべて終わって動画が仕上がったら、アップロード・出稿です。
動画をアップロードする媒体によって再生拡張子を合わせる必要があるため、場合によってはデータの変換や圧縮作業をおこないます。
また、PR動画の活用媒体はTVやYouTube、Instagram、コーポレートサイトといったオンラインの媒体をはじめ、展示会やサイネージなどのオフライン媒体まで多岐にわたります。
媒体によって出稿規定が異なるので、事前に確認しておきましょう。
PR動画制作のコツ
目的・ターゲットを明確にする
作り方でも説明しましたが、PR動画を制作するときは「なぜ動画を作るのか」、その目的やターゲットを明確にしておくことが大切です。
PR動画をどういった目的で利用するかによって、訴求するべきポイントや掲載するべき媒体が変わってきます。会社のビジョンや想いなど抽象的な世界観を訴求したい場合は、実写やアニメーションを併用したドラマティックな構成が適切でしょう。
一方で会社の成長性や事業ポートフォリオをアピールしたい場合は、インフォグラフィックを活用したアニメーション基調の構成が適しています。
また、届ける人はユーザーなのか、採用候補者なのか、株主なのか、海外の人なのかによっても変わるため、そこを明確にすることが必要不可欠です。
目的やターゲットを決めずに制作をおこなえば、情報が上手くまとまらず、訴求内容もぼやけてしまいます。動画による効果も出づらくなるので、伝えたいことを明確にしシンプルな訴求を心がけましょう。
拡散性を意識する
PR動画を制作するときは、拡散性も意識しましょう。
PR動画はYouTubeやTikTok、InstagramといったSNSとの相性がよく、ターゲットに動画を届けるに留まらずコメントや拡散による波及効果にも期待できます。
なお、PR動画の拡散性を高めるのに必要なのは、トレンド性のある内容でバズるコンテンツを作ることです。
バズるとは、ネット上で口コミなどを通して話題になること。このバズを起こすことができれば、従来の手法とは比較にならないほど高いPR効果を発揮します。
バズを意図して起こすには、クリエイティブのインパクトや話題性が必要です。
SNSでトレンド入りしているコンテンツを調べたり、Googleトレンドで検索が伸びているものを参考にしたりと、媒体選定や企画・構成がキモになります。
意図的にバズを起こすのが難しいと感じたら、媒体の特性やトレンドに精通したプロに依頼するのがおすすめです。
狙いたいターゲットに合ったSNSを選択し、認知拡大や集客数の増加につなげましょう。
PR動画制作の費用・相場
PR動画制作にかかる費用は、おおよそ30〜100万円以上です。動画の種類によっても大きく異なります。
- 簡易的なPR動画 20~35万円
- インタビューや商品紹介のPR動画 40~80万円
- 特殊機材や技術を用いたPR動画 60~100万円前後
また、費用の内訳は以下の通りです。
- 企画・ディレクション費 5~10万円
- 撮影費 5~15万円
- 編集費 5~25万円
- 音響・ナレーション費 5~15万円
場合によっては、アニメーションの質やキャスティングを妥協することで制作費用の削減が可能です。
ただ、PR動画の活用シーンは幅広く、さまざまなステークホルダーの目に触れるため、こだわりを持って制作することをおすすめします。
PR動画制作の活用事例
企業PR動画
企業のPR動画では、商品やサービスの紹介、認知度の向上、ブランディングなどに多く活用されています。
こちらは、京都府にある「丹波黒豆」専門問屋のPR動画です。
こだわりの映像素材とフォント表現で、黒豆茶のおいしさがよく伝わる内容になっています。短尺動画なので幅広いシーンに活用できるところも大きな利点です。
株式会社ノートンライフロック 『ノートンIDアドバイザー』PR動画
こちらは、消費者向けセキュリティソフトブランドのPR動画です。
アニメーションでわかりやすくセキュリティリスクについて解説し、ダークウェブでの犯罪イメージを実写で表現することで、見た人の危機管理意識を高める内容になっています。
自治体PR動画
自治体のPR動画では、地域や観光地の紹介に多く活用されています。動画を通して地域の魅力を伝えられるため、観光客や移住者の増加など地域活性化に効果的です。
こちらは、岡山県のPR動画です。監督は岡山県出身の俳優・前野朋哉さんが担当し、岡山県の魅力をゾンビ映画仕立てで紹介しています。第七回観光映像大賞のファイナリスト作品にも選出されました。
こちらは、愛媛県松山市のPR動画です。3人の子どもが松山市を舞台に繰り広げるアニメーション動画で、観光名所やご当地料理を楽しく知ることができます。字幕も5か国語対応で、国際的にも高評価を得たPR動画です。
まとめ
PR動画とは、商品やサービスの紹介、採用活動、地域活性化などに使用される動画のことです。テキストや画像に比べて、手軽に多くの情報を届けられます。
従来のPR手法よりもコストを抑えられるほか、二次波及に期待できる点も大きな利点となります。PR動画の活用事例を参考にし、ぜひ自社に取り入れるか検討してみてください。
300社・1,000件以上の制作実績を誇る動画制作会社MOBAL(ムーバル)はPR動画の制作実績が豊富です。予算に応じて最適なプランをご提案しますので、まずは無料でコンシェルジュにご相談ください!